経営理念

経営理念は会社の軸ともいうべき大切なもの。きれいな言葉で飾り、格好だけ整えれば良いというものではありません。また、経営理念の書かれたポスターなどをオフィスに掲げているだけでも不十分。経営理念の持つ真の効果を発揮することはできません。

経営理念とは簡単に言うと、経営者の哲学や信念に基づき、企業の根本となる活動方針を明文化したものです。また、経営理念は企業が最終的に目指す理想像を明文化したものでもあります。
経営者として、または一人の人間として、持っている想い、その企業経営の根っこの部分を言葉にしたものが経営理念です。経営理念は最初から完璧に見えなかったとしても経営を続けていくうちに、形作られ、新しく見えてくるものもあるでしょう。

経営理念と似ている言葉に、企業理念が挙げられます。大きな括りでは、両者は同義のビジネス用語として扱われますが、経営理念が経営者の思いに紐づくものであるのに対し、企業理念は会社の成り立ちや創業の経緯を示すのが特徴です。
また、企業理念は企業としての哲学を表すため、経営者が交代した際も同じ考え方が受け継がれます。明確な違いはないものの、経営理念は時代やニーズの変化に応じて再定義されるもの、企業理念は創業時から受け継がれるものと区別できるでしょう。

経営理念の策定には、「経営戦略の判断に役立つ」「組織内に共通の価値観が浸透する」などのメリットがあります。経営の方向性が明確になり、組織の一体感が醸成されれば、従業員のエンゲージメントやパフォーマンスの向上も期待できるでしょう。

経営理念に基づいた行動によって顧客の信頼や共感が得られると、ブランド価値の向上にもつながります。また、企業としての理想像を言語化することで、目標の達成に必要な人物像をイメージしやすくなり、優秀な人材を採用できるのもメリットです。


経営理念は、企業の進みたい理想の姿を示したもので、従業員のモチベーションアップや社外との関係性構築に役立ちます。
作成する際には、おしゃれなものや面白いものよりも、人の心に響くストレートでわかりやすい文章が良いでしょう。